お砂糖の原料分類と製法分類

いろんなお砂糖の話

お砂糖の原料分類と製法分類

(1) お砂糖の原料による分類

原料面から砂糖を分類すると、甘蔗(さとうきび)由来の「甘蔗糖」と、砂糖大根ともいわれる、てん菜(ビート)由来の「てん菜糖」(ビート糖)に分けることができます。この二種類の砂糖は、精製し、不純物を除けば、全く同じ砂糖になります。世界で生産される砂糖のうち、6割以上が甘蔗糖、4割以下がてん菜糖です。お砂糖は「さとうきび」や「てん菜(ビート)」が原料で100%天然の甘味料です!

(注)「かんしょ」または「かんしゃ」と読む。

天然素材の甘味料
6割さとうきび4割てん菜

(2)お砂糖の製法による分類

甘蔗糖(さとうきび由来のお砂糖)はふつう生産地で「原料糖」にされます。これは糖度が96~98度の黄褐色の結晶の砂糖です。日本では鹿児島や沖縄でさとうきびからお砂糖が作られています。
これが消費地に運ばれ、精製されて白砂糖やグラニュー糖などの精製糖になるわけです。
ときには、生産地で直接白砂糖をつくることもありますが、これは「耕地白糖」といわれるものです。
てん菜糖の場合は、原料糖としてつくられることは比較的まれで、大部分は生産地でまっ白な耕地白糖をつくります。これらは、すべて近代的工場でつくられます。日本では北海道でてん菜からお砂糖が作られています。
ここでつくられるものは、遠心分離機で蜜分を振り分け結晶をとりだすため「分蜜糖」と呼ばれます。
これに対して甘蔗から搾った汁を、原産地の伝統的方法で、そのまま煮つめてつくる砂糖があり、「含蜜糖」と呼ばれます。その1つが黒糖(黒砂糖)です。日本では主に鹿児島や沖縄の離島で黒糖(黒砂糖)が作られています。

日本では北海道・鹿児島・沖縄で栽培